なぜ交換サイクルが短くなるのか?それはエンジンの始動時にポイントがあります。ピストンは、冷間時には真横から見ると、台形の形をしています。

 

四角では無いんです。

 

エンジンを始動すると、熱膨張によって、四角になるのです。この冷間時の台形の時にエンジンを始動しようとすると、圧縮が漏れ 普通に燃料を送り込んでもエンジンは圧縮が弱いために始動することが 出来ませんし、出来たとしても、アイドリングしません。

 

このため、冷間時には、圧縮が弱くてもエンジンが始動するように 大量に燃料を送り込むのです。

 

この動作を「チョーク」といいます。


昔の車やバイクにはキャブレターが付いていて、チョークを引いて燃料を濃くしてあげるという作業をしていましたが、現在の車はコンピューター制御になり、冷間時では自動でチョークがかかり車のアイドリングは、回転数が上がるのです。

 

エンジンの始動後、回転が高いのはこのためです。

 

暖まると、金属の膨張は正常になり、圧縮も適正になり、燃料は薄なっても安定してアイドリングで回転数は下がっていきます。ところが圧縮が弱いときに燃料を大量に送り込まれると、ブローバイとしてクランクケースに未燃焼ガス等が入ってきます。

 

短距離走行を繰り返すと、エンジンが冷えて、チョークが必要となり、未燃焼ガスがクランクケースに入り込みを繰り返すのでオイルには非常に厳しい状況になるのです。

 

  • 年間走行距離20,000Km以上の場合アクセルのON・OFFが全体で多くなるとクランクケースに燃料が入り込んできます。
  • 山道・登降坂路、アクセルのON・OFFが大きくなるとクランクケースに燃料が入り込んできます。
  • 短距離走行の繰り返し
    繰り返し濃い燃料が送り込まれる為クランクケースに燃料が入り込んできます。
  • 高地走行が多い
    空気が薄くなり、空気の量より燃料が濃くなる為クランクケースに燃料が入り込んできます。
  • 高度2000m以上の高地の走行が多い場合
    空気が薄くなり、空気の量より燃料が濃くなる為とクランクケースに燃料が入り込んできます。

それだけではありません。

空気中には湿度があって、湿度がクランクケースに入り込みます。燃料C(炭素)H(水素)で出来ていて、燃焼(酸化O)するとH2O(水)が発生しオイルの中に混入していきます。冬場、マフラーから白い水蒸気が見えるのは、このためなんですよ。


この水蒸気は夏場でも発生していて見えないだけです。空気中の湿度、燃焼して出来た水蒸気、燃料による希釈、ブローバイガスの混入 これにより、オイル交換サイクルが、短距離走行を繰り返すと短くなるのです。

 

実は、スポーツ走行するよりも、オイルに対して厳しい環境は街乗りであったりします。この厳しい環境をクリアできるのは各メーカーの「添加剤技術」なのです。ロングライフオイルに出来るかどうかはメーカーの「添加剤技術」で変わってしまうのです。

 

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