耐熱性が高いと安心なのか?

heat-resistant

エンジンの中の温度を見てみよう

例え、耐熱温度が200℃あってもエンジン自体がその温度に耐え切れません どんなに耐熱温度が高くても 安心というわけではありません 

計測している場所は ほとんどの場合 オイルパンで計測しています オイルパン以外の温度を気にした事がある人はいないのではありませんか? オイルパンで93.24℃を計測した場合 ピストンリング部分では 148.84℃にもなります 燃焼室の温度は1647.24℃と高温です

そして適正温度を超えたピストンは真円で膨張するのではなく いびつな形で膨張をはじめます

適正温度を超えたピストンはいびつな形で膨張する

ピストンの適正温度は85℃ それ以上の温度になるといびつな形で膨張をはじめます だから適正温度に保つことが重要なのです F-1やGTはさぞかし油温が高いと思っていることでしょう 実は85℃です

これ以上ならないように 温度管理を行っているのです その為にあらゆる手段を用いて温度管理を行っています しかしあなたの愛車は温度管理をしていますか? 恐らくオイルクーラーを付けたから大丈夫だと思っているかたもいるでしょう 実はそれでも不十分だったりします

大事なのは冷却!

スポーツタイプのエンジンには オイルジェットと呼ばれるものがあり これにより 高温になったピストンの裏側を冷却しています つまり耐熱性のあるエンジンオイルを求めているのではなく 冷却性なのです ピストンの膨張を抑制しているのはエンジンオイルの冷却能力です

エンジンオイルには冷却能力の高い低いがある

この冷却に関係するのは粘度です 粘度ってなんお関係も無いように思えますが 粘度特性と冷却はリンクしているのです 画像は粘度特性が変化すると 影響を受けるエンジンオイルの働きを図解したものです いかがでしょうか? 粘度特性が変化すると 潤滑性に影響が出ます 冷却 密封 緩衝にも影響が出るのがわかりますよね

さらに潤滑に影響が出ると 摩擦特性や極圧・耐摩耗性にも影響がでて その影響は緩衝性にも影響が出ているのがわかります 全てがリンクしているのです

例えばこんな経験ありませんか? 新油の時はとてもスムーズで気持ちの良いものです 走行距離を重ねると  ”あれ? 加速が悪くなった気がする” ”燃費が悪くなってきた気がする” ”レスポンスが悪くなってきた気がする” すべて 粘度特性が関係しています

廃油になったオイルは水の様にサラサラ になっていませんか? 粘度を失っていませんか?

耐熱よりも冷却性と粘度特性が重要

単純に考えると 火に断熱材をまくのが 耐熱性のあるエンジンオイル 火に水をかけて消すのが 冷却性のあるエンジンオイル

これまで説明してきてなぜ耐熱よりも冷却なのか?粘度特性が重要なのかお分かりいただけたでしょうか? ポリマーを使って粘度を作り上げると レスポンスが良くなったり 燃費が良くなったりとメリットもありますが 粘度変化を起こしやすくなる為に 粘度特性が安定しなくなります

さらにポリマーは熱に弱くせん断にも弱いので 新油の時はいいけれど 2000㎞も走行すると ”あれ?”と思うような事が起きやすいエンジンオイルとなります 

粘度特性が安定し 冷却能力の高いRIZOIL(ライズオイル)

ライズオイルはポリマーを使用していませんから 粘度特性が安定し 冷却能力が高いエンジンオイルとなっています