中古ロータリー専門店ではエンジンの圧縮を測り、雑誌に情報を載せています。

 

これはロータリーは圧縮が落ちやすいと言うことを、ユーザーが気にしているからです。ロータリーエンジンの潤滑方式は、レシプロエンジンとは違って、まるで2サイクルエンジンのようです。

 

レシプロはピストンの下からオイルを噴射して、ピストン自体を冷やしながら潤滑させています。ところが、ロータリーの場合、燃焼室にオイルを噴射して燃料と一緒に燃焼させています。


ロータリだから2サイクルエンジンと同じ様な潤滑をさせています。どちらも共通して言えるのは、オイルの役目は同じだと言うこと。 潤滑・冷却・防錆・緩衝・洗浄・気密性の向上(圧縮)です。

 

オイルエレメントでろ過されたエンジンオイルは、ハウジングに送られて、ローターを回転させているエキセントリックシャフトの内部にあるオイル通路へと入っていきます。

 

エキセントリックシャフトに入ったオイルは、おむすび型のローターに圧入されたローターベアリングを潤滑させながらローター内部にある大小9個の部屋に入って、ローターを潤滑と同時に冷却させています。ここまでは内部の潤滑をするわけです。



ロータリーエンジンは「燃焼室にエンジンオイルが直接噴射」なので2サイクルエンジンと同じなのです。燃料とオイルが混ざり、燃焼室に入っていきます。入ったオイルは霧状になっていますから、ハウジング、アペックスシール、サイドシール等に付着していきます。

 

「エステル系」の化学合成オイルは極性を持って物理吸着させるので鉱物オイルよりも有利だと言われます。この物理吸着で出来た油膜が「はがれやすい」のも事実です。簡単に言うと、油膜が切れやすいということ。油膜が切れないようにするために「添加剤」の配合が必要なことです。各メーカー「添加剤技術」は違うので、すべてが高性能と言うわけではありません。


エンジンオイルは「メタリングオイルポンプ」(通称メタポン)という、オイルポンプでエンジン回転や負荷に合わせて、メタポンから燃焼室に適量を噴射さることで、ローターハウジングの内壁・ローターの側面・アペックスシールに付着して密閉させ隙間を埋め、エンジンオイルの働きの気密性の向上(圧縮)の役目をします。


分子が小さな化学合成オイルは分子がつぶれ、アペックスシールを痛めてしまいます。アペックスシールを痛めるということは、ハウジングも痛めている可能性もあるります。だからこそ、ロータリーエンジンはアペックスシール、ハウジング部分が気になるので、専門店では圧縮を測り販売してるのです。


エンジンオイルの分子が小さいと同じ容積でれば、化学合成の方が密度は高くなり、熱しにくく、冷めにくいエンジンオイルになっていきます。エンジンオイルの働きの一つである冷却が弱いのです。そして、ロータリーは熱を持ちやすいと有名なエンジンでもあります。「オイルクーラーを付けても冷えない」なんて話も良く聞きます。

これはロータリーだから冷えないのでは無くて、「冷えない化学合成オイル」だからというのが原因の一つでもあります。

ロータリーには高粘度を使うのが一般的のようですが、本当なのでしょうか? 気密性を向上させると圧縮が向上しますから、これは間違いではありません。

 

ところが、高粘度を入れると、メタポンから噴射されるオイル量が減少する場合もあります。噴射されるオイル量が減少すると実は「焼き付き」の危険性が増すのです。2サイクルエンジンの場合もオイルの噴射が減ると、確実に焼き付きます。そして、最低限の燃料とオイルを混合(混ぜる)比率があります。

 

18000〜22000回転   18:1(ガソリン18リットルに対しオイル1リットル)
15000〜18000回転   22:1
12000〜15000回転   25:1
12000回転以下      30:1

 

これはケンドールの2サイクルオイルの混合比の例です。

30:1で考えると、ガソリン30リットルに対し、エンジンオイル1リットルが必要ってことです。ロータリーの燃費で考えると、5km/L程度ですから、30リットルで走れる距離は約150km!150km走行でオイルは1リットル消費するってことです。

 

混合するオイルの量を減らし、100:1にしても500kmで1リットル程度使ってしまう訳です。燃費が10km/Lとしても1000kmで1リットルの消費が出るって事です。

 

ロータリーの悩みどころではある、「オイルの消費」。これは消費して当然であって、消費が無くなることの方が怖いのです。メタポンはエンジンの回転、負荷によってオイルを噴射しているはずが、粘度が高すぎると噴射量が減るってこともあります。

極端にエンジンオイルの消費が無くなるエンジンオイルや添加剤は注意が必要です。

 

ロータリーの対策として、高粘度を入れたいが噴射量が減る。だから、2サイクルエンジンと同じようにガソリンとエンジンオイルを前もって混ぜてから使っていましたので、適度な消費があるのが望ましいわけです。

ロータリーエンジンはハウジング、ローターにこびりつくカーボンが気になります。このカーボンは燃料が燃えた燃えかすと思っている人が多いようですが、これは燃料では無く、エンジンオイルの燃えかすです。

 

質の良いエンジンオイルを使えば、カーボンの付着は少なくなります。ロータリーでは完全に燃え切るオイルが必要になるんです。マフラーの出口が真っ黒のススだらけになっていませんか?オイルが燃え切っていない証拠です。

ロータリーに必要な要素は、「圧縮を回復させる」「カーボンが出ない」「シールを攻撃しない」「冷却させる」この4要素が必要です。この4つの要素を持つのがケンドール GT-1なのです。

 

特殊な粘性で圧縮を向上させ、大きな分子と液体チタンでアペックスシールを守り、化学合成オイルとは比較にならない冷却性を持ちます。そして完全に燃え切るオイルです。元SUPER-GTエンジニアも絶賛!